環境問題が取り上げられることの多い現代において、車を中心に普及しているのが「アイドリングストップ機能」ですが、
バイクでのセルフアイドリングストップには、実はデメリットも存在しているので注意が必要です。
普段から頻繁にバイクでのセルフアイドリングストップを行っているライダーさんには、是非読んで頂きたい内容です。
※今回の内容は、標準装備としてアイドリング機能が搭載されているスクーター等には関係のない内容となっております。ご了承ください。
〇アイドリングストップにより得られる効果とは?
まず初めに、ご存知の方も多いかと思いますがアイドリングストップにより得られるメリットは主に以下の3点です。
- 燃費の若干の向上
- 騒音軽減
- (大排気量バイクに限り)排熱による熱さの軽減、オーバーヒート対策に効果的
わたしも真夏の昼間に大型バイクに乗っている時だけは、セルフアイドリングストップをすることがあります。
特に愛車のMT-09は排熱がすごく、すぐに冷却ファンが作動し始めますからね。
バイクでのセルフアイドリングストップは、乗っているバイクの排気量や停車待ち時間の長さによっても得られるメリットは異なってくると思います。
では、反対にセルフアイドリングストップによるデメリットにはどんなものがあるのか。以下ではそちらについて見ていきましょう。
×アイドリングストップによるデメリットについて
アイドリング機能標準搭載ではないバイク・スクーターで頻繁にアイドリングストップを行った際のデメリットは主に以下3点です。
- バッテリーへの負担が増す可能性あり
- 夜間は追突されるリスクが増す
- 「スターター」の故障リスクが増す
①バッテリーへの負担が増す可能性あり
街乗りにおいて、あまりにも頻繁にアイドリングストップを行う事は実はバッテリーに大きな負担を与えています。
バイクは車と違い、「軽量」「コンパクトさ」を求められたバッテリーが積まれています。
そんな容量の小さなバッテリーで何度も頻繁にエンジン始動を行うと、それがかえって負担になり、最悪はバッテリーの寿命を縮めます。
燃費の向上を目的にやっていたことが、結局は頻繁にバッテリー交換をする羽目になってしまっては本末転倒です。
②夜間は追突されるリスクが増す
夜間の信号待ちでは、テールランプの明かりが後続車の追突からあなた自身を守る役割を果たしています。
万が一バイクに乗っていたあなたの所に乗用車が突っ込んできたら、ひとたまりもなく大怪我をするでしょう。
燃料や排気ガスを抑えられている代わりに事故に遭うリスクが少しだけ高くなっていることを憶えておきましょう。
③「スターター」の故障リスクが増す
頻繁なアイドリングストップをしているとバッテリーのほかに「スターター」にも大きな負担がかかっています。
最悪はスターターが故障します。
燃費が節約できても修理代の出費で大きな損をするかもしれません。
このようにアイドリングストップ機能搭載のバイクでない限りは、実は各所パーツに負担がかかっており、さらに事故に遭うリスクも高くなるのであまりお勧めではないと言えます。
まとめ:小排気量バイクに乗っている場合や短い距離の街乗りではしない方がいい
基本的にバッテリーの負担になる条件としては、バッテリーの容量が小さいバイクに乗っている場合と普段走る走行距離が短い場合にアイドリングストップを多用した場合です。
上記の条件が当てはまりそうな方は、基本的にはアイドリングストップの多用は避けた方が賢明です。
それでもどうしても燃費の向上を図りたい方は、他の手段で燃費を上げていく努力をするようにしましょう。
愛車の燃費を手っ取り早く上げる手段3選!
アイドリングストップ以外でも燃費の向上は図れます。
あなたの乗っているバイクの車種や走行距離環境によっては他の手段を徹底することがおすすめです。
タイヤの空気圧・・・適正なタイヤの空気圧は燃費向上に大きく貢献します。また燃費向上以外にもタイヤの寿命を伸ばしたり、パンク予防になったりと効果は沢山あります。
急加速をしない・・・急加速は無駄なガソリンを使うことになります。特にゼロスタートの走りだし等は、ゆるやかにアクセルを開き加速していくことが燃費向上には必須です。赤信号などが見えたら早めのアクセルオフも意識しましょう。
荷物を最小限にする・・・車体が重たくなれば当然燃費は下がります。メットインやカバンに入れている荷物を改めて再チェックし、不要なものは常備するのをやめましょう。またパーツを装着する際も、重たくなることを念頭に置き、入念に考えましょう。
※通勤ライダーも普段の行いには注意が必要
街中で赤信号を待っている時に、スクーターのエンジンを切り、そのまま押して歩いていくことで、一時的に歩行者扱いになり、信号をスルーしていく方が時折いらっしゃいます。
僅かな時短は果たせるかもしれませんが、この行動も勿論バッテリーには良くありません。
エンジンが切られていれば警察に捕まることも無く、
信号をスルーしていくことが出来るということでまさしく最強の時短術なのかもしれませんが、
この行動には反面にバッテリー消耗のリスクがあることも知っておくことが大切です。
冬場は充電器でバッテリーをいたわろう
最近のバイクはセルスターター機構がほとんどですし、
そんなバイクにとってバッテリーというのはバイクの心臓といっても過言ではありません。
そして冬場は特にバッテリーが弱まりやすい季節です。
季節に適応し、バッテリーのケアも気にかけられればバイクはもっと乗りやすくなります。
そんなバッテリーが弱まっているときには充電器がお勧めです。
季節に応じて充電器を活用するか、バッテリーの弱まりを感じた際はバッテリーの交換も視野に入れましょう!