バイクの教習所ではキープレフト走行を指示されることがありますが、公道では時に、臨機応変な対応が求められます。教習所で習う内容はあくまでも教習あり、実際はイレギュラーなことがたくさん起きるのが行動の怖いところです。
ある程度バイクに乗って公道を走ってきた今、個人的に思う事としては、
125cc以上のクラスのバイクであればキープレフト走行を意識しすぎるのは正直あまりおすすめしません。
今回は何故おすすめしないのか、キープレフト走行がもたらす危険な理由3つを交えて解説していきます。
※あくまで一意見として寛大に捉えて頂けると幸いです。
キープレフトにおける交通ルール
道交法の第十八条を参照してみると、確かに「キープレフトをすべし!」との文言は書いてありますね。
ですが先述したように状況によってはキープレフト走行は危険を招きます。特にバイクの場合にはなおさらです。
何が危険なのか、一つずつ見ていきましょう。
危険な理由①車の死角に入り込みやすい
キープレフトをおすすめしない理由のひとつに、
もらい事故に遭う確率をグッと高めるからというのが挙げられます。
想定できる場面としては、対向右折車両に巻き添えを喰らうケースです。

上図は車からの目線をイメージして作ったものですが、見て頂いて分かるように
ライダー側が思っている以上にバイクの車体は綺麗に前方者の陰に隠れてしまいます。
いわゆる右直事故にバイクが巻き込まれるケースは非常に多いですが、中にはバイク側の走行位置が悪いことが原因となり起きることもあるでしょう。
交差点などでは特に、周囲車両へ存在を認知してもらいやすいように走行しましょう。
危険な理由②車に追い抜かれやすくなる
無意味にキープレフト走行をしていると、後続車が「追い抜いていいのかな?」と勘違いしやすくなります。
車から見るとバイクは追い越ししやすい存在ですので、後続車がせっかちなドライバーであれば車間を詰め追い越しをしようとしてくるでしょう。
これが起こると貰い事故に遭う可能性も上がりますし、「煽り運転」に繋がるきっかけになってしまうかもしれません。
公道を走る時は、自身の走り方が周囲車両に誤解を招きやすくはないかも考えながら走る必要があるでしょう。
危険な理由③路肩は異物がゴロゴロ
キープレフト走行は、道路端に溜まっている異物を無駄に踏みやすくなります。
踏んだものが石とか木であれば大したことはないですが、
中には釘や金属片、ガラスなんかも落ちていることも十分あり得ます。
特に前者の釘や金属片は簡単にバイクタイヤをパンクさせます。
※ちなみにバイクタイヤのパンクはほとんどが後輪のようです。これは前輪で釘を踏んだ時のはずみで釘が直立になるため、その時に運悪く後輪で釘を踏んだ際に綺麗に突き刺さるそうです。
パンクによる無駄な出費や時間ロスを避けたいのであれば極力道路中央を走りましょう。
どうしてもキープレフトが必要な場合は?
原付に乗っている場合などですと、どうしてもキープレフト走行が必要になることもあります。
そんな時の注意点としては
前方走行車両との車間距離を極力空けることです。
前方車にべったりついた状態でのキープレフト走行は先述したように車の死角に入り込みやすく非常に危険なうえ、前方車の急ブレーキにも反応できない可能性もありリスキーです。
そういったこともあり、みんなが口々に「車間距離を取れ!!!」と言ってくるのも納得できますよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
バイクは生身の体をむき出しにして乗る乗り物である以上、車以上に集中して運転する意識が求められます。
原付に乗っていたころの名残が残り、つい癖で左寄りを走ってしまっているライダーさんは結構多いですが、その何気ない癖は事故に遭うリスクを無意識に上げてしまっているかもしれません。
これを読んでくださったみなさんは、今日からバイクに乗る時にご自身の走り方を改めて見つめ直してみましょう!