バイクに乗る上で、タイヤの空気圧管理は安全な走行や快適な走行をする上で欠かせないポイントです。
しかし、意外にも空気圧の重要性を軽視しているライダーも多く、適正な空気圧を維持しないことで、操作性の低下やタイヤの劣化、最悪の場合は事故につながるリスクもあります。
本記事では、バイクの空気圧の重要性や空気圧目安の調べ方、点検の頻度、注意点などを徹底解説します。
初心者ライダーが特に参考にできる情報を網羅していますので、ぜひ最後までお読みください!
バイクタイヤの空気圧の重要性
結論、バイクタイヤと言えど空気圧の管理はかなり重要。空気圧は入れすぎても入れなすぎてもだめです。
空気を入れすぎた場合の極端な例としては、タイヤが破裂したことによる死亡事故も実際に起きています。
またこちらはバイクタイヤの破裂の瞬間を捉えた映像です。
空気圧が高すぎる場合のデメリット
入れすぎた場合の主なデメリットは以下の4点です。
- 破裂の危険性あり
- 乗り心地が悪くなる(振動増)
- スリップリスクが増す(グリップ力低下)
- タイヤの寿命が短くなる可能性もあり(偏摩耗)
空気をパンパンに入れていると、タイヤが地面から受けた衝撃を吸収しづらくなり、直接振動がライダーに伝わる為結果として乗り心地が悪くなります。
また、地面との接地面積も少なくなるので、グリップ力が弱くなり結果としてスリップなどのリスクが増します。
接地面積が低いことでタイヤのすり減り方に偏りが生じ、結果として偏摩耗を起こしタイヤの寿命も短くしてしまいます。
空気圧が低い場合のデメリット
逆に空気圧が低いとどうなるのか。低すぎた場合のデメリットは以下の2点です。
- パワーロス、燃費悪化につながる
- パンクリスクが上がる(地面との接地面が増えるため)
自転車を想像していただくとわかりやすいですが、ペコペコにへこんだタイヤを漕ぐのとしっかり空気の入ったタイヤを漕ぐのとでは体力の減り方がだいぶ違いますよね。
バイクでも同じように、空気圧の低いタイヤでは同じ距離を走るのにも多くのガソリンとパワーを要します。
要するに空気圧のこまめな点検がちょっとした節約と燃費向上にもつながるのです。
さらには接地面積が増えるので、極端に言うと地面に落ちている異物を拾いやすくなるのでパンクリスクが上がります。
パンクをしてしまうと、修理費はめちゃくちゃ高くつきますので、その予防としても空気圧の管理は効果を発揮します。
空気圧の目安はどれくらい?
タイヤ空気圧の目安はバイクの車種によって異なるので一概にはお伝えするのは難しいですが、バイクであればおおよそ【150〜300kPa】の範囲内であることがほとんどです
そして車種ごとの空気圧の調べ方があるのでその方法をお伝えします。
車体の空気圧表記を調べる
車種ごとの適正空気圧をしっかり確認して点検しましょう。
公式サイトや諸元表から目安を調べる
中古車などでどうしても表記が見当たらない場合には公式サイトや諸元表をネットで探せば必ず記載がありますので、そちらを参考にしましょう。
空気圧目安の注意点
空気圧表記の単位は絶対に見間違えないように注意しましょう
見間違えは破裂事故のもとになります。必ずタイヤの単位と空気入れ側の単位を見間違えないように確認しましょう。
空気圧の単位はkpaが主流
kPa(キロパスカル)は国際単位(SI単位)に基づく空気圧表示手法の一つで、国内では1999年に制定された新計量法より使用されています。
1パスカルは1m² の面積につき1Nの力が作用する圧力を表しています。
バイクタイヤ空気圧の点検頻度
結論、バイクタイヤは最低月一回の頻度を目安点検をしましょう。
理由は、タイヤの空気というのは乗っていなくても自然に抜けていくから。
あまり知られていないですが、タイヤゴムの分子レベルの小さな隙間から空気は抜けていく構造になっています。
その為点検頻度は最低でも1か月に1回は必要です
私も、バイクに乗るたびに必ず手で押してみて確認しています。
慣れてくると適正空気圧時の硬さ・へこみ具合が分かってくるのでこまめに手で押して確認癖をつけてみてくださいね。
しかし、以下の場合にはさらに頻繁な確認が必要ですのでご注意ください
- 長距離ツーリングの前後
- 気温の変化が激しい季節:寒い時期は空気圧が低下しやすいため注意が必要
- パンク修理後:タイヤの損傷箇所がある場合、空気圧の減少が早まることがあります
バイクタイヤ空気圧の確認と調整方法
必要な道具は以下の2点
• エアゲージ:空気圧を正確に測定するために必須
• エアコンプレッサー:ガソリンスタンドやバイクショップに設置されているものを利用可
ガソリンスタンドには、ほぼほぼ上記のような空気入れが常備されています。使い方はバルブのゴムを外して、コンプレッサーと接続するのみでOK。接続が完了すると、現状の空気圧がゲージに表示されるかと思います。
空気圧の確認手順
空気圧を調べる際は以下の手順に注意しましょう
1. タイヤが冷えている状態で測定する
走行直後はタイヤが温まり、空気圧が一時的に上昇している可能性があるため、冷えている状態で測定するのがベストです。
2. エアゲージをバルブに取り付ける
正確な値が表示されるまでしっかりと装着します。
3. 空気を調整する
空気圧が低い場合はエアコンプレッサーで補充し、高い場合は少しずつ抜いて調整します。
注意点とトラブルシューティング
スタンドに置いてある様な高圧なコンプレッサーを用いて空気を入れる際、10秒前後補充しているかも関わらず満タンにならない場合は注意しましょう。
理由は、単位数の読み間違えやメーターの故障によって空気を入れすぎている可能性があるからです
空気を過剰に入れすぎると、冒頭で紹介した破裂事故につながります。
そして空気圧が頻繁に減少する場合にも注意が必要です。事例としては以下のような状態が想定されるためです。
• バルブの損傷:エアバルブに小さな亀裂が入ることで、空気が漏れることがあります
• パンクの可能性:タイヤに異物が刺さっている場合は、修理が必要です
あまりにも抜けが早い場合はご自身で判断せず、整備店に相談をしましょう。
ガソリンスタンドが近所にない方は..
自宅の立地によっては近所にガソリンスタンドがなく、こまめな点検が億劫になる方もいるのではないでしょうか。
そんな方は、いっそ自宅用に空気入れを買ってしまう方法も一つの手段です。
基本的にはバイク用のアタッチメントがあれば自転車用の空気入れなんかでも補充は可能です。
オートバイには基本的に「米式バルブ」が使われていることが多いです。
上記のような簡易変換バルブがセットがあれば、自転車用空気入れでも簡単に空気を補充することは可能です。
ただ上記の欠点としては以下の2つが挙げられます。
- 自転車と違い労力を要する
- 空気圧ゲージの付いていないタイプは危険
そんな場合には、やはりバイクタイヤ専用の空気入れが必要になります。
自宅用空気入れのおすすめ品まとめは以下別記事でも紹介中です。
バルブの形状によっては「エクステンションバルブ」が便利
バイクの車種によってホイールの形状は異なります。
また空気入れの先端の形状もメーカーに寄りけりです。
そのため相性が悪ければ空気入れのバルブが入りづらいケースもあります。
バルブとの相性が悪いまま作業をしていると、最悪バルブ自体を痛めてしまい高い修理費が必要になることもあり得ます。
そんなときはタイヤ側のバルブを延長させる商品もあるのでそちらを使うと良いでしょう。
差し込みづらいバルブに無理やり装着することはストレスも溜まりますし、バルブ自体にもあまり良くはありません。
まとめ
タイヤの点検はしっかり行っておくことで転倒やスリップの予防、燃費向上にもつながる重要な項目。
個人的にはガソリンスタンドに寄ったついで気軽に点検をする癖を付けることをおすすめします。
またバイク仲間のタイヤなんかも気にかけてあげることで仲間内での安全意識向上にも繋がります。
大切な仲間が事故に遭われてからでは大変です。ぜひ今回の内容を皆さんで共有していただければ幸いです。
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